質問3 -子どものいじめ問題は、やはり家庭が原因なのでしょうか?- |
いじめっ子はなぜいじめるのか?と言えば、過去に家庭で虐待や、それに類することがあった可能性が高いと言われています。
また、もともとアスペルガー症候群の脳の形質を持つ人が虐待や強いしつけをしてしまう可能性が高く、そういった家庭の子どもがいじめに巻き込まれる傾向にあるといわれています。
とはいうものの強いしつけが世代間にわたって受け継がれ、家の中でごく当たり前のこととなっているため、それに気づけないご家庭も多いと考えます。
また、頭では分かっていても環境レベルで受け継いだ遺伝が猛威をふるい、自分の意思とは裏腹に子どもにきつく当たってしまう場合もあります。
そしてこれほど愛情を注いでいるにも関わらず、どうもお子さまの気持ちと親の気持ちが、上手くかみ合っていないようだということも重々承知しているのです。
とはいうものの、どこをどう直したら良いのか分からない。どうすれば、かみ合っていない親子関係が改善するのかも分からない。
私たち親が真剣に伝えたいことが、どうしてもお子さまに伝わらない時は誰に相談してよいかも分からず、不安だけが大きくなりがちです。
お子さまが苦しいとき、お母さまも同じように、いえ、お子さま以上に苦しいのですね。お子さまに最善を尽くしたい気持ちがあるにも関わらず何をどうすれば良いのかが見えてこないのですから。
そもそも、何故、セラピストがマザーズセラピーを始めたのかというと、学校や塾は“学習内容を教えること”が当然メインであり“お子さまの心のケア”となると、相談できる所は公的な施設、あるいは心療内科、精神科など、とたんに敷居が高くなってしまうことにずっと不満を持っていたからなのです。
きっちりと“お子さまの心の悩み”について触れた話を聴いてもらえる人や場に出会えず結局は子育ての不安は残ったまま、ということが多いのが現状です。
虐待は、間違いなく罪なのだけれど、罪を責めることよりも認知の仕方や行動のパターンをどうやったら変えることができるのか?
そこに焦点を当てて考えると、虐待してしまう人を救う手がかりがおのずと見えてくるのです。